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音響&脚本くんの覚書き

愛知県の団体にて、音響をやったり脚本を書いたりしています。

コメディ音響ムズカシ

劇団Hyappy?さんの次回公演に音響スタッフとしてお誘いがかかったので参戦中。

今回はシチュエーションコメディ。でも自分の関わった舞台を思い出していくとコメディって1回もないんですよ。コミカルなシーンがある、ではなくジャンルとしてのコメディって珍しいんですかね。コントはあるけどシチュエーションコメディとはまったく違うしなぁ…

台本を読み、いつもの感覚で曲を当てていこうとしてもなんか違う。そもそもコメディのシナリオの構成に慣れていないからか求められるであろう音響の流れが読めない。

こりゃまずいってことでひたすらコメディ映画やらコメディ舞台を漁る毎日。自分の団体用の脚本も考えないとなー。

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音質の差って?

僕は我流の素人だけど、それでも誰かの役に立つ…かもしれない。

≪音が悪い≫
言ったり言われたり、思ったり思われたり。

社会人劇団の音響の多くは、CD・MD・パソコン・サンプラーのどれかを使っているんじゃないかと思います。これらの音の差とは……ってことでちょっと演劇的に整理してみます。キリがないのでスピーカー等は同じ物を使うこととします。

◆市販CD……元音源そのまま
良くも悪くも元のままです。この中ならCDが1番いいと思った方は要注意。収録時期が古い物は録音技術の問題からか、ノイズを多く含むものもあります。特に効果音系、クラシック系、インディース系。

◆MD……劣化版CD
CDよりも多くの音声情報を小さい容量で記録するため音声情報を一部切り捨てています。特に高音域のカットがきつく、音がひらぺったい。普段『音質の差なんてわかんないよ』と言っている人でもかなりの割合でわかります。聴き比べじゃないから大丈夫だと思うかもしれませんが、お客さん全員が絶対に知らないと言い切れる曲なんて、その舞台専用の自作曲しかないですよね。

◆自作CD・パソコン・サンプラー……音声ファイルの拡張子による
今回の本題はここだったりします。小さな劇団の音響で使う拡張子と言えば、MP3、WAVE、少数派でAIF辺りだと思います。MP3とWAVEの差、これを耳で判断するのはかなり難しいです。『全然違うじゃないか』と言う方もいるかと思いますが、まず2つの拡張子の差とはなんでしょう。

◇WAVE……元音源そのまま
CDから取り込んだWAVEならCD音源のままです。

◇MP3……元音源を圧縮したもの
前回の記事で書いたマスキング効果を利用したり、超高音域など元から人間の耳には聞こえない音域をカットして容量を軽くしたものです。

波系編集ソフトを扱える方は2つの拡張子の差を目と耳で理解することができます。

【手順1】・同じ音源のMP3とWAVEを用意します。

【手順2】・まずどちらかの音源を波系編集ソフトに取り込み、その波形を反転させたものをミックスします。こうすると中学校の理科で習ったように、音が打ち消し合うので完全に無音になることを確認してください。

【手順3】・WAVE音源を取り込み、そこに反転させたMP3の波系をミックスします。こうすることでMP3には存在しない波形だけが残ります。

【手順4】・再生してみましょう。ソフトによると思いますが、打ち消し合っている部分を削除すれば残った波系を目で見ることもできます。

さて、ここで1つ疑問が出るかもしれません。人間の耳に聞こえない音をカットしているのに2つの拡張子の違いを演劇中の客席で感じることは可能なのでしょうか。


答えは【可能】です。


音とは振動です。耳で聴き比べることができなくても、体が感じるんです。一気に胡散臭くなったかもしれませんが事実なんです。人間の耳では聞こえない超高音を大音量で流していると体調が悪くなったりします。

しかし楽器演奏などで音楽に含まれる倍音など、人間の耳では聞こえないはずの超高音によって、人間の脳はアルファ波を出すことも実証されています。

つまり、適度な超高音域はお客さんをリラックスさせる効果があるんです。ここまで来れば演劇でMP3を使うことのもったいなさがわかりますよね。

ちなみに音声ファイルを加工する場合。MP3は非可逆圧縮のため、一旦MP3にしたものをWAVEに変換しても完全に治りません。最終的にWAVEで使うなら最初から最後までWAVEのままで編集しましょう。

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マスキング効果?カクテルパーティー効果?

僕は我流の素人だけど、それでも誰かの役に立つ…かもしれない。

≪寝る前にエアコンを消したら、時計の音が気になってしょうがない≫

≪大音量のライブ会場、一緒に観に来た友達に『かっこいいね!』と話しかけられた。≫

1つ目がマスキング効果の例、2つ目がカクテルパーティー効果の例です。どっちがどっちとかは覚える必要もないですが、これを理解しているかどうかで音響プランは大きく変わるはずです。と言っても、どちらも普通の生活で起こっていることなので、自然に身についている人もいるでしょう。

人間の聴覚の特性は、あなたが予想している以上に科学的解明がされていません。普段の生活で『これってこうだよな』と思っていることが、いつか科学的に証明される時が来るかもしれません。自分を信じてみるっていうのもいいですよね。

話を戻し、マスキング効果をすごいザックリ言うと…音Aに音Bをかぶせると、音Bがよく聞こえて、音Aが覆い隠される現象です。

しかし、マスキング効果には特徴があり、万能ではありません。

高い音を隠すことはできても、低い音を隠すことは難しい。先に聞こえている音で、後から聞こえ始めた音を隠すことは難しい。断続的な音で継続的な音を隠すことは難しい。

最初の例では時計の音をエアコンの音で覆い隠している状態ですが、その逆にエアコンの音を時計の音で覆い隠すことはできません。それはカクテルパーティー効果の仕事です。

カクテルパーティー効果もザックリ言うと…ある程度の音量差を無視して、無意識に必要と判断した音を聞き取るという特性。

エアコンが動いていても、1回時計の音が気になるとしばらく気になってしまうことってありませんか?他にも、話声がうるさい場所でも自分の名前が出ると気付くこともありますよね。

カクテルパーティー効果を狙って制御することは難しいです。何に興味を持ってくれるかはお客さん次第ですから。あくまでも補助的に、狙い通りにいったらいいな、くらいの使い方が無難です。

さて!! これをどう演劇に持ってくるか。ここからは非常に細かい話になるということもありますが、音響1人1人、舞台1つ1つのこだわりになりますので、色んな音を聞いてみる方がいいでしょう。100人いれば100種類のプランがあるでしょうし、そうじゃなければつまらないですよね。

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